風の時編集部 【仙台の原風景を観る、知る。】

“仙台の原風景を観る知る”をテーマに、2005年「風の時編集部」を設立。100年前の古地図『仙台地図さんぽ』や仙台城下絵図『仙台まち歩きシリーズ』、昭和時代の写真集『仙台クロニクル』等を企画。2023年現在42作を発行 ●風の時編集部 代表 佐藤正実 ●Eメール:info@sendai-city.net ●TEL:022-295-9568 ●〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡3-11-5 A610 ●楽天市場ショップ→http://rakuten.co.jp/kazenotoki/

「センダイ座」と「3.11オモイデツアー」

10月8日(土)の「センダイ座」、9日(日)「3.11オモイデツアー」、2日間にわたり行いましたイベントにご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

第1部から3部まで、間に休憩を挟みながら、支倉常長様、磯部深雪様、木村浩二様、3名の豪華ゲストによる7時間にもおよぶ魅力的な仙台講話「センダイ座」、楽しんでいただけましたでしょうか。
そして、郷土史家・菅野正道様にガイドをしていただくという、これまた豪華な「3.11オモイデツアー」。バスに乗っている間も車窓から見える風景に関連ある興味深い歴史的な話題が次々。そして、今回が初の一般公募型有料ツアーでもありました。

どちらも初めての試みでしたので、進行の段取りなど不手際も多々あったと思いますが、サポートしてくだった仲間の皆さん、参加していただいた皆様のおかげで無事に会を終えることができました。関わっていただきましたのべ約170名の皆様、本当にありがとうございました。

第一部「政宗公がつくりたかったまち、仙臺。」
(ゲスト/磯部深雪×伊達武将隊・支倉常長公)


第二部「仙台地図さんぽ(江戸時代版)で観る、仙台400年の痕跡。」
第三部「伊達政宗公が築いた城下町仙臺の秘密」
どちらも講師は木村浩二さん



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さて、この「センダイ座」と「3.11オモイデツアー」。
そもそも“アーカイブの利活用”という発想から企画されたものではあるのですが、常々思っていることを、今回このふたつのイベントでちょっと試してみたことがありました。それは「地域アーカイブと震災アーカイブは仙台の歴史としてひとつにまとめる」というものです(たまたま開催時期が重なったこともあるのですが)。

身近なところに、実は400年前の痕跡があるという歴史の繋がりを楽しむ「センダイ座」。そして、津波によって失われてしまったように見える地域が、記憶の中でしっかりと生き続け、地元の皆さんの言葉からまちをイメージしてもらう「3.11オモイデツアー」。

現在から観る時代が400年前なのか5年7ヶ月前かというだけの違いで、ぱっと見、見えない(見つけにくい)かつてのまちの風景を、“雰囲気”や“言葉”というアーカイブ外手法に補ってもらいながらイメージしやすくするという点では全く同じ発想。そしてそのふたつを繋げることで、【過去を知り、現在を観て、未来を想う】という、めざすアーカイブができるのではないか、とぼんやり思い。(結果、もっと馴染ませる工夫が必要など、課題もたくさん出てきましたが・・・)

郷土史家・菅野正道様にガイドをしていただいた「3.11オモイデツアー」
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このふたつを組み合わせ形として、例えば「3.11オモイデツアー」で、以前、荒花再生を願う会の庄子隆弘さん、佐藤豊さんらと荒浜まち歩きを行いましたが、仙台マチナカ古地図歩きをこのツアーに組み込むこんでみたらどうでしょう。マチナカと沿岸部のそれぞれの歴史と現在の様子が、さらに一体感を増してツアーのお客様に理解されやすくなるかもしれません。

仙台市史」を担当された菅野正道さんが、帰り際に「運動会の話しは盛り上がるというのは聞いていたけど、あれほどとは(笑)」と笑顔で語られていて。仙台の歴史という“正史”と、生活感たっぷりの“俗史”が一緒に語られる場は、なかなか刺激的だということが分かったことも、今回のツアーの成果のひとつです。

今回のセンダイ座&オモイデツアーにご参加いただきました皆様、そしてゲストの皆様、旅エール&スタッフの皆様、ありがとうございました。そして荒浜の皆様、今回もお世話になりました<(_ _)>

※「3.11オモイデツアー」は今年度残すところあと2回です。11月5日(土)は蒲生で芋煮会、12月11日(日)は駅東口から荒浜まで市バスを走らせます。詳細はまた後日お知らせします。