「昭和30年代の仙台」カレンダー2008の元になった
阿部幹雄さんの写真についての話です。
阿部幹雄さんの撮った写真は、昭和30年代の
仙台市民・街並みを写し撮ったものです。
しかし、単に“懐かしい仙台の風景”という
くくりだけにはとどまらない力を持っています。
通常、撮影するには避けたい天気やシチュエーションを
わざわざ選んで撮り続けた作品は、
生活感を保ちながらも、優れたカメラワークと視点により
心象風景の作品にまで昇華されていると思うのです。
↑仙台駅の大時計(昭和30年代) 撮影:阿部幹夫氏
初めて阿部さんの写真を拝見したときのドキドキ感は
今でも忘れられません。その気持ちをより多くの方々に
味わってもらいたいと、最近思い始めてきました。
強い力を持った作品群ですので、それらの作品を
編集するということは、もちろん簡単ではないと思っています。
私を含め、「風の時」編集部がもっと成長する必要がありますね。
有言実行するために、「来年の夏くらいには、
昭和30年代の仙台をテーマとした写真集を作ります」と、
まずは発表することにいたしました。