風の時編集部 【仙台の原風景を観る、知る。】

“仙台の原風景を観る知る”をテーマに、2005年「風の時編集部」を設立。100年前の古地図『仙台地図さんぽ』や仙台城下絵図『仙台まち歩きシリーズ』、昭和時代の写真集『仙台クロニクル』等を企画。2023年現在42作を発行 ●風の時編集部 代表 佐藤正実 ●Eメール:info@sendai-city.net ●TEL:022-295-9568 ●〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡3-11-5 A610 ●楽天市場ショップ→http://rakuten.co.jp/kazenotoki/

“名物アナウンス”昭和30年代、仙台駅乗客案内人の早矢仕武夫さん。

昭和30年代の仙台駅の乗客案内人として
働いていた国鉄マンに、早矢仕武夫(はやしたけお)さん
という方がいらっしゃったそうです。

メガホン片手に声をからして一日中ホームを
動き回り、当時、通勤通学で仙台駅を利用していた
人なら必ず知っているほどの“名物男”だった
らしく、名物男ゆえにその喋り方や振る舞いを
真似する乗客もいたそうです。

添付した下記のこのムービーは、
その早矢仕武夫さんの駅のアナウンスを、ある人が
真似て昭和61年に録音したものです。

「せんだーい せんだーい」という、
あの独特のアナウンスが流れる駅構内の
模様を再現しています。


写真:阿部幹夫氏撮影
(このムービーはプレイ後、画面右下のスピーカーマークで
ミュートを解除してからお聞きください。ボリュームにお気をつけください。)


他にも弁当を売る声、乗り継ぎ電車の案内など
よく耳コピーしたものだなぁ、というものが入っていました。
(とは言え、私は直接本人のアナウンスを
聞いていないので、似ているかどうかわかりませんが)

お借りしたテープのインデックスには
「その姿は誰からも親しまれ、当時仙台駅を利用していた
人にはたまらない懐かしさがこみ上げてくるだろう」と、
記されていました。

記憶に残る写真による風景、そして音の風景。

各個人の記憶は思い出としていつまでも鮮明に残るのでしょうが、
ぼんやりと薄れつつある記憶をなんらかのカタチに残す作業は、
街の公共財をカタチにするのと同意語なんだ
と、
改めて感じました。


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