「昭和30年代の仙台カレンダー2009年度版」の
写真セレクト編集中に、この写真に映っている人が
見つかると嬉しいんだけどな…と思っていたのが
3枚あった。
ひとつは、3・4月掲載の旧八木山球場でのお花見で
楽しそうに踊るお母さん方。そして、5・6月の川遊びで
水門のハンドルに興味を示している子ども。もうひとつは
通学途中と思われる裏表紙の3人組のお嬢ちゃんたち。
特に裏表紙に掲載した↑この写真は、撮影者の阿部さんも
どこで撮ったのか、いつ頃なのか記憶にないとのこと
だったので、ぜひ詳細を知りたかった一枚だった…。
それが、なんと今日、写真に映っているそのご本人から
電話連絡をいただいた!電話で話をしながら、自分でも
興奮しているのがわかるほど。
話を伺うと、この撮影場所は南光沢(東北高校のあるところ)
で、学校の帰り道。撮影時の年齢からすると昭和32年頃
だということが分かった。
↑阿部さんがこの写真を撮影した前の写真を見てみると、
なるほど、確かに小松島ということが分かる。
↑昭和32年当時の小松島周辺はこんな感じだったのか。
↑話を伺うと、おそらく一旦家に帰って友達と出かけるところ。
↑道ばたで知り合いのおばちゃんと会ったところだろうか。
こんな何気ないシーンに、つい温かさを感じてしまうのは
近所づきあいが希薄になっているゆえか。
「今年還暦を迎えるのでいいプレゼントになった」と喜んで
くださった。ご本人が仙台に住んでいて、しかもその人の目に
カレンダーが触れるなんてどれほどの確率なんだろ!
早速、お友達の分も含めてカレンダーをお送りさせていただいた。
50年ぶりに出会った幼い時の自分。どんな心境でこのカレンダー
(写真)をご覧になったのか、後日ゆっくりとお話を伺いたい。
こんな小さな幸せがあるから、ものづくりは楽しい。
「昭和30年代の仙台カレンダー2009年度版」
●撮影:阿部幹夫氏
●仕様:B4判モノクロ16ページ
●価格:1,000円(税込)