東北歴史博物館で吉田初三郎の「東北地方鳥瞰図原画展」
を観てきた。初三郎の描いた鳥瞰図のパンフレットは持って
いたが、いつか原画を観てみたいと思っていた。多賀城の
東北歴史博物館で12月7日まで原画展をやっていたので
ぎりぎり間に合い念願が叶った。
「東北地方鳥瞰図原画展」には、塩釜市、八戸市、釜石市、
志津川町など東北地方の各市町を描いた10作品が展示。
多賀城の東北歴史博物館
展示室前に大きく張り出されたポスターの「宮城懸鳥瞰図」
明治17年生まれの吉田初三郎は鳥瞰図の作者。
昭和初期鉄道路線が全国に広がるとともに観光旅行
ブームがおこり、初三郎が描く鳥瞰図に注目が集まる
ようになる。そして、描いた絵をもとに印刷観光用の
パンフレットを作成し旅行客におおいに活用されたのだ
という。
宮城県観光協会からも依頼があり、昭和8年に宮城県の
鳥瞰図が描かれた。鳥瞰図ゆえにデフォルメもされては
いるが、県下の名勝、史跡、港湾、温泉など、現地をくまなく
調査し、ていねいに描き込まれた絵はとても見事だった。
ポスター「宮城懸鳥瞰図」の仙台市部分。
「宮城懸鳥瞰図」に古川市が描かれていないのは御愛嬌。