仙台市で以前全戸配布していた『グラフせんだい』。
19年前の1989年12月号(NO.51)では、「仙台の景観をよむ」
という特集を組んでいます。
その1ページ目、町並みの下には自然の地形が眠っている、
という大見出しで興味深い仙台の鳥瞰地形図が描かれています。
1989年12月号(NO.51)『グラフせんだい』より転載
仙台は広瀬川によって作られた河岸段丘の街で、上町、中町、下町
という3層の階段状の地形で構成されており、北西から南東にかけて
傾いているのがわかります。
上町段丘と中町段丘の境が、大崎八幡神社の石段?大学病院構内
?県庁の南側?花京院?二十人町。
そして中町段丘と下町段丘の境が、西公園?片平丁?荒町小?石名坂。
なるほど!言われてみるとよくわかる。
上町段丘と中町段丘の境のルートを見て何かお気づきでは…?
そう、仙台城下の人々に多大な恩恵を与えた四ツ谷用水ですね。
河岸段丘という地形を巧みに利用した政宗公のグランド・デザイン。
この四ツ谷用水は現在も工業用水・農業用水として利用されていますし、
現在の消火栓の位置が昔の用水の位置と一致するようです。
なんとも見事なまちづくりなのでしょう。