小田原周辺を自転車で走っていたら、
カギ型に折れ曲がった道が現れた。
現在の町名は宮町1丁目、昔の地図を見ると
「袖振丁(そでふりちょう)」となっていた。
「仙台地名考」によれば、小田原遊郭があった頃、
蜂屋敷の一角に栗の古木があって、毎晩のように
振袖姿の娘がこの木のもとに現れ泣いたり、袖を
振って人を手招いていたのだという。
もう一説には曲がりくねった道の形が振袖の形に
似ていたからとも。
いずれにしても、昔の町名・通名にはそれぞれに
物語があって、それには“まちの役割や輪郭”が大きく
関わっているというのが分かる。
その場に立ってみると、つい「へぇー」と言ってしまう
から、面白い。