仙台の街中を歩いていて普段あまり気付きませんが、通りの
あちこちに「辻標」が設置されています。市制88周年を記念して
昭和52年から88基設置されたものなのですが、通りの由来など
が書かれていて、ちょっとした歴史散策気分を味わうことができる
のです。
例えば東一番町通、虎ヨコ角いたがき屋の前にある「辻標」がこれ。
向かって左側に「虎屋横丁」、右側に「糠蔵丁」。この辻標の裏側に
説明が書かれていますので、書き出してみます。
◆糠蔵丁(ぬかぐらちょう)
東一番町の大町以北の俗称で、その名は、広瀬通の
西北角辺りに糖蔵があったことに因む。
寛文8?9年(1668?69)の城下町絵図には御糖藁
(ぬかわら)蔵と記されている。 大町以南は塩蔵があった
ため「塩蔵(しぐら)丁」と呼ばれたが、この両丁からなる
東一番丁は「番プラ」の名を生み、東北随一の商店街と
して発展している。
◆虎屋横丁(とらやよこちょう)
長崎の医師玄林が国分町東南角に薬種店を開いたとき、
店頭に木彫りの虎を飾り虎屋と称したことに由来するという。
国分町通から一番丁通りまでの短い距離であるが、間には
戦後にできた稲荷小路が走り、一番町、国分町という仙台の
昼と夜を代表する繁華街を結んでにぎわいをみせている。