七郷出身、江戸時代の名横綱「谷風」
「この頃は、確かに横綱の値打ちがなくなった。
つまならい奴が大臣になる世の中だからやむを
得ないのかもしれないが、相撲はあくまで実力の
世界なのだ。成績が良かったからすぐ横綱にすると
いう傾向が良くない。位と権力ができると堕落する
のは、多くの人間の通有性だが、この通有性を
持たず、しかも実力のある力士だけが、古来からの
観念の横綱としての資格があるわけだ。」
実はこれ、一昨日引退表明した朝青龍について書かれた
ものではなく、約50年前の昭和32年10月3日の新聞コラム
上で、相撲評論家・錦兵衛という人が書いたもの。
当時、4横綱が負けては休むを繰り返す成績・資質を嘆き、
本来横綱とはこのようなものという、錦さんの「横綱論」が
論じられていました。
一般人への暴行問題や土俵でのガッツポーズ、地方巡業
を休んでサッカーに興じる横綱などは、まさに論外。
「元来、日下開山というものはただ一人でいいものだ。
資格者がなけれななくても一向に差し支えないもので
ある。それなのに両横綱から3横綱に増やし、ついに
4横綱まで乱造してしまったのは、大日本相撲協会の
営業政審以外になにもない。日下開山横綱力士は、本当は
作るものではなくて、自然に生まれるものなのである。」
50年後の今の大相撲に対する警告にも聞こえます。
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「風の時」編集部 代表 佐藤正実
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