風の時編集部 【仙台の原風景を観る、知る。】

“仙台の原風景を観る知る”をテーマに、2005年「風の時編集部」を設立。100年前の古地図『仙台地図さんぽ』や仙台城下絵図『仙台まち歩きシリーズ』、昭和時代の写真集『仙台クロニクル』等を企画。2023年現在42作を発行 ●風の時編集部 代表 佐藤正実 ●Eメール:info@sendai-city.net ●TEL:022-295-9568 ●〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡3-11-5 A610 ●楽天市場ショップ→http://rakuten.co.jp/kazenotoki/

映像アーカイブの “キモ”。

福島や山形含め、全国的に昭和時代の写真や8ミリ
フィルムの映像アーカイブの話題が、最近目につく
ようになりました。


一般の方々が撮影された、いわゆる一般家庭の映像を
テレシネやスキャニングによってデジタルデータとして
記録し、後世に残す作業が重要視されてきているのは
大変喜ばしい傾向ですね。


映像アーカイブの作業は大きく分けて、
1.収集 2.保存 3.カタログ化 4.活用という
4つのカテゴリーに分類されると思っています。





この4つはどれひとつとして欠かせないアーカイブ
ための実作業です。ただ、広報を上手にすれば、そこ
そこに素材の「収集」はできます。
また、ルーチンワークではありませんが、ある程度の
技術(機材&テクニック)をマスターすれば「保存」も
可能です。その団体の方向性とも関係してきますが、
どんな目的で「活用」するのかは、アーカイブ作業の
時点で決まっているはずです。


私は、映像アーカイブ作業中でもっとも重要な作業が
「カタログ化」だと思っています。カタログ化は「整理編集」と
言い換えても良いかもしれません。「いつ、どこで」という
ことが明確に示せない限り、せっかく収集した映像・写真も
使えない(使いにくい)存在になってしまうからです。


撮影者が撮影記録を記している場合は、それほどの苦労
はないのですが(とは言っても検証はしますが)、「昭和30
年代か40年代」というアバウトな写真やフィルムの場合は
映り込んでいる画像を手がかりに分析することから始めな
ければりません。建物・看板や乗用車の車種、ケヤキ
大きさ、上映されている映画ポスターなどがヒントになる
場合もあります。年表とのにらめっこは日常作業ですし。


この「カタログ化」という作業を終えて、多くの方にご覧いた
だけるアーカイブ映像が完成するわけですが、誤った情報を
後世に残さないようにするためには避けて通れない根気の
いる作業です。


映像アーカイブ事業の“キモ”は、この膨大な時間を費やす
「カタログ化」。機材に頼って片手間で行える作業ではない
ところがアーカイブ事業の難しさなのでしょう。


とは言え、まずは8ミリフィルムと写真の収集を加速させる
こと。フィルムの劣化や廃棄処分が進んでいて、待ったなし
の状況であることは間違いありません。


NPO法人20世紀アーカイブ仙台のHPは
http://www.d2.dion.ne.jp/~clip/20thcas.html/

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風の時編集部 代表 佐藤正実
【連絡先】
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E-mail/info@sendai-city.org
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