仙台の七夕まつりには、皆さんもご承知の通り短冊や
折り鶴、紙衣などの「七つ飾り」と呼ばれる飾りが
必ずつり下げられます。この伝統の七つ飾りの中には
含まれてはいませんが、七夕飾りににはなくてはならない
飾りものと言えば…そう、「くす玉」です。
飾りの豪華さを際だて、今や七夕飾りと言えばくす玉という
ほどイメージも強いですね。さて、このくす玉ですが、
“戦後、仙台七夕でくす玉が登場した”というのが定説。
七夕まつり協賛会でも新聞でもそれが事実として扱われています。
しかし、昭和10年代に発行された七夕絵葉書に、すでに
「くす玉」は現れ、昭和9年当時に撮影された七夕風景にも
立派な「くす玉」は登場しております。ですから一般的な定説と
は言え、どうみても「戦後にくす玉ができた」とは思えません。
↑上2点とも昭和11年頃の七夕飾り(「風の時」編集部所蔵)
この飾りを見てくす玉ではないという人はおそらくいないでしょう
やはり定説を覆すというのはなかなか困難だと言うことでしょうか。
せっかく七夕に関する本を出版しましたので、
「七夕まつり歴代ポスター大全集」のまえがきには、そのことを
少し触れています。
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