2008年の仙台七夕まつり飾りのテーマはてっきり
“北京オリンピック”と“地震復興”だと思っていました。
特に七夕まつりの意味を考えれば、「岩手・宮城内陸地震」、
「岩手沖地震」被災からの復興はもっとも重要なテーマだと。
しかし、七夕飾りを作る会社と飾り付けを行っている
会社それぞれ1社に話を聞いてみても、注文を受けている飾りに
それはないのだそうです。もちろん、各商店・個人で作る
七夕飾りには登場するかもしれませんので、今のところ一概には
言えませんが、なんとも寂しい限りです。
今年の傾向としては、ユポ紙(合成紙)に印刷された吹き流しが
ずいぶん増えたということ。ユポ紙と言っても一般には
馴染みはないかもしれませんが、“選挙の投票用紙”というと
ピンとくるかもしれませんね。2つに折っても折り目がつきにくく、
水にも強いマット緒タイプの合成紙です。
吹き流しをユポ紙に移行している理由はおそらく3つ。
ひとつは雨対策。2つめは破れにくさ。そして3つめは
七夕見学している人がもっとも目に付く吹き流しへの広告。
商魂のたくましさの表れでしょうか。昭和30年代〜50年代の
新聞紙上などで「今の七夕のやり方はいかん!」と警笛を
鳴らしていた各人方は今年の七夕をご覧になってどのような
感想を述べるでしょう。
「地震の復興も祈らずに商売か」と一喝されるでしょうか。
仙台七夕の売りは「400年の歴史」、「豪華絢爛」、「手作り」、
「飾り付けの独創性」、そして「和紙」。
昭和29年に登場したオールビニール製の飾りが不評だった
ことをふと思い出しました。
オールビニール製の飾りが登場した昭和29年の七夕。
「七夕七彩」P46〜47に掲載(仙台市歴史民俗資料館:所蔵)
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