「身近な風景」は、「映像遺産」としての役割へ。
もはや戦後ではない。そういわれた昭和30年代前半。
豊かな生活を実感し始めた、昭和30年代後半。
そして、日本が経済大国となった昭和40年代。
戦後からの復興を成し遂げ、経済成長を続けた激動の
昭和30〜40年代は、仙台市も近代都市へと大きく姿を
変えた時代でした。
本誌は、その頃に一般の方々が撮影した写真、8ミリ
フィルムをもとに、ごく普通の日常生活の映像を中心に
まとめたものです。
近年、映像アーカイブの貴重な資料として、ご家庭で
撮られた写真や8ミリフィルムが見直されています。
大切な思い出とともに「家族の成長」を映した映像は、
同時に「街の成長」を記した記録。
そんな身近な様子を映した映像が、当時の風俗や街の
様子を知るための貴重な記録映像となることが分かって
きたからです。
収録したこれらの映像は、決して特別な映像ではなく、
当時誰もが見ていた日常の様子です。もちろん、プロの
カメラマンが撮影した映像ではないため、ピントが合って
いなかったり手ブレの映像もあります。
しかし、フィルムに刻まれた1コマ1コマの光景は、
時を経て、今では観ることができない仙台を映す貴重な
映像資料としての役割を持ち始めたのです。
当時、どんな暮らしを営んでいたのか。
まちがどんな表情を見せて、そこにあったのか。
すべてのフィルムに、かけがえのない仙台市民の暮らし
ぶりが、映し込まれています。
昭和51年3月仙台市電さよなら運転に合わせ
化粧直しを終えた市電1号車「モハ−1型」(安達政則氏撮影)
本誌出版にあたり、多くの方々から貴重な資料のご提供と
数々のご教示をいただきました。
仙台の様子を映す写真や8ミリフィルムをご提供いただき
ました皆様に、深甚なる敬意と謝意を捧げます。
とりわけ、佐藤昭八郎様、阿部幹夫様には本誌の骨格を
なす多くの資料をご提供いただきましたこと、重ねて御礼
申し上げます。
また、「NPO法人20世紀アーカイブ仙台」のスタッフである
(有)クリップクラブ様、東北放送施設(株)様をはじめ、
製作スタッフの皆様、映像ナレーションを担当していただき
ました武田こうじ様、本間秋彦様、及川章敬様、各ページの
解説文およびナレーション原稿を執筆していただきました
西大立目祥子様のご協力により、貴重な仙台のアーカイブ
資料が完成しましたこと、心より感謝申し上げます。
最後になりますが、ご家庭で撮られた8ミリフィルムの映像は、
まさに「仙台市民のための映像ライブラリー」です。
大切に残して次の世代に伝えるべき映像遺産に違いありません。
本誌が仙台の地域アーカイブを見つめる記録資料となり、
これからの資料収集や保存活動が活発に行われるきっかけの
ひとつとなることを願っております。
2010(平成22)年4月24日
NPO法人20世紀アーカイブ仙台 副理事長
有限会社イーピー 風の時編集部 代表
佐 藤 正 実
「クラシカル センダイ」
〜アマチュアカメラマンが映した
懐かしい昭和時代の仙台
発売●2010年4月24日(土)
価格●3,780円(税込)
企画●NPO法人20世紀アーカイブ仙台
問合●(有)EP 風の時編集部
TEL/022-295-9568 FAX/022-295-9570
助成●宮城・仙台豊県チャレンジ応援基金
仙台市内書店で発売。
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風の時編集部 代表 佐藤正実
【連絡先】
TEL/022-295-9568
FAX/022-295-9570
Email/info@sendai-city.org
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