日本で一番最初に汽車が走ったのは1872(明治5)年、新橋ー横浜間。
その15年後の1887(明治20)年12月15日に仙台駅が開業した。
計画当初、仙台駅は宮城野原に設置される予定だったが、「市街を通さなければ、客は岩切や長町に降りて泊まる。人口7万の東北一の繁華街も寒村古駅になる。」と当時の松平県知事が真っ向から反対。市内の商人や実業家なども反対の気勢をあげ、訴訟騒ぎにまで発展し現在の東六番丁に落ち着いた。
12月15日開通式当日、仙台への一番列車は午前7時20分に上野駅を出発。しかし、白石では1メートルを超える積雪により3時間遅れの午後10時25分にやっと到着。待ちかねた軍楽隊も、この日7回目の演奏を行い列車の到着を祝い、文明の利器をひと目見ようと待ち続けた人々からどよめくようなバンザイの声が上がったという。
東京ー仙台間の旅と言えば七泊八日かかった時代。これを半日で結ぶ鉄路時代が到来することにより、仙台は大きく様変わりしていくことになる。