2.明治時代の仙台七夕
1873(明治6)年の五節句廃止後、全国的には七夕衰微に
向かう中でも仙台七夕は家ごとに守られました。
新暦後も仙台七夕は旧暦の7月6日・7日に行われ、新暦の
ひと月遅れの8月6日・7日に行われたのは1910(明治43)年
のことです(今年100周年)。
明治43年と押印された七夕絵葉書
(仙台市歴史民俗資料館所蔵)
明治43年8月8日付の仙台日日新聞記事
旧暦7月7日はお盆の準備に入る前盆の行事日とされ、この
時期は稲の開花期であったことから、豊作を祈った日でも
ありました。仙台七夕は農業やお盆と深く関わり、独自の
七夕を形成してきたのです。
また、仙台では学校などで七夕を“教育行事の一つ”として
取り入れられ、それが一家をあげての祭りとして継承されて
きたことも特徴的です。
1889(明治22)年の新聞には、竹飾りの他に仕掛け物もつくら
れていて、肴町(さかなまち)、国分町(こくぶんまち)、
常盤丁(ときわちょう)などが盛大であったことが記されています。
明治期に完成したと言われる仙台固有の「七つ飾り」は現在も
付けられる飾りで、「短冊」、「吹き流し」、「折り鶴」、
「投網」、「屑籠」、「巾着」、「紙衣」の7つを指し、現在では
これに「くす玉」が加えられています。
※「仙台七夕と盆まつり」(昭和46年三原良吉:著)では、
「投網」の表記がなく、かわりに「七夕線香」、「灯入れ行燈」
が記されている。
詳しくはこちらのWebでも→仙台七夕まつり「七つ飾り」の作り方
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風の時編集部 代表 佐藤正実
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