「仙台地図さんぽ」再版にあたり、判型を今までの「A4ワイド判」から「A4判規格」にサイズを変更をしました。
左・初刷、右・今回重版した三刷の表紙
左右サイズが約2センチ縮小しましたが、本文フォントQ数(ポイント)を逆にあげるレイアウトにすることで、地図の視認性を犠牲にすることなく可読性を高めました。
左・初刷、右・今回重版した三刷
再版にあたり、もうひとつ追加したのがこの古地図2ページ分です(P68、69)。
広告を削ることでできた白ページに、県図書館さんから所蔵「仙臺城下繪圖(1664(寛文4)年頃)」と斎藤報恩会さん所蔵「仙臺城下五釐掛繪圖」(1691(元禄4)年頃)」の古地図を充てました。これにより、およそ300年間の仙台の変遷を見ることができるようになりました。
ちなみに左ページ県図書館さんの「仙臺城下繪圖」は、「ブラタモリ」仙台版で使われていた古地図です。
県図書館所蔵「仙臺城下繪圖と斎藤報恩会所蔵「仙臺城下五釐掛繪圖」
文字だけの掲載で地味ながら、「仙台地図さんぽ」中、重要な役割を持っているのが「おもな旧町名・通名 索引」(P74〜)。
旧町名の「染師町」や「大工町」などの「町」は商人町を示し、もともとのまちの成り立ちを表す記号でもあり、「片平丁」などの「丁」は武士のまちを示しております。
しかも、その呼び名や漢字の充てられ方は、明治11年と市制施行した明治22年、住居表示実施直前の昭和40年によって微妙に変化していることが分かります。本誌に記載されている旧町名(略字含)を元に、後の時代にはどのように表記されたのかが分かる資料です。また、五十音インデックスで改行して地図ナンバーを赤く着色し見やすい仕様に変更しました。
左・初刷、右・今回重版した三刷