風の時編集部 【仙台の原風景を観る、知る。】

“仙台の原風景を観る知る”をテーマに、2005年「風の時編集部」を設立。100年前の古地図『仙台地図さんぽ』や仙台城下絵図『仙台まち歩きシリーズ』、昭和時代の写真集『仙台クロニクル』等を企画。2023年現在42作を発行 ●風の時編集部 代表 佐藤正実 ●Eメール:info@sendai-city.net ●TEL:022-295-9568 ●〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡3-11-5 A610 ●楽天市場ショップ→http://rakuten.co.jp/kazenotoki/

古絵図風呂敷の第2弾は「安政補正改革仙府絵図(令和版)」

3年ぶりに制作する古絵図風呂敷は、 厚綿 広至さん作の安政絵図(令和版)。しかも、本場群馬県桐生市の染め物屋さんが特許を持っている超撥水仕様!!洗濯しても撥水機能が落ちないというスグレモノ。
販売価格は6,300円(+税)とちょっと高めですが、雨の日はレインコート代わりなるのでまち歩きもへっちゃら!!防災面ではなんと20ℓの水も運べる素材!!城下町仙台とはこんなまち!!というシティセールスにも役立つ多機能風呂敷です。

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3月31日(水)までの受付分ー4月下旬お渡し

4月30日(金)までの受付分ー5月下旬お渡し

(※4月30日ご注文分までの完全受注生産性です。楽天市場〈準備中〉・一部書店でもお取り扱い予定です)

7年前に書いた記事を再掲「震災アーカイブをいかに活用するか」

「震災アーカイブをいかに活用するか」という議論が始まっています。

記録を、ゆくゆくどう活用してもらうべきかという話し合いをもつことは大切だと思いますが、その前にまだやるべきごとがあります。アーカイブの基本は、収集、保存、編集、閲覧。活用するまでのルーティン・ワークとして、どれひとつとして外せるものはありません。ただ、最近は「集められた素材」イコール「アーカイブ」として語られることが多く、集めたらそれで一丁上がりと思われている節が気になります。

 将来の活用を考えると、編集なしに利活用は考えられません。例えば、2011年4月7日夜中に起きた最大余震。なんの編集をせずに写真にキーワードを付けるとすれば、おそらく「4月7日」「23時32分」「M7.1」「震度6強」「建物倒壊」「停電」と「撮影者」、「撮影日時」程度ではないでしょうか。問題は、それで100年後の人にこの「4月7日」という日が伝わるのか、ということです。

 当時、沿岸部を除き仙台はインフラが戻り、後片付けも済み、買い物やガソリンも並ばずに手にすることができるようになりました。1週間後の4月15日には桜の満開宣言が出され、春の陽気を感じていたときです。

ところが再び6強の強い地震が東北を襲いました。400万戸が停電し、建物はさらに倒壊。余震は止まず、また大地震が来るのではないかという不安と恐怖・・・。元の生活に戻りつつあると感じていた市民の心は折れました。そんな人々の気持ちが写真に付加されてこそ、100年後の人にも理解してもらえるアーカイブになるのではないでしょうか。

機械的に写真から読み取れる情報だけではなく、感情まで記録することでアーカイブは実用性、実効性を持つものになる、そう感じています。

  2014年2月25日

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f:id:kaze_no_toki:20210225092935j:plain2011年4月7日震度6強地震により、再び家財道具が倒れる。

 

「みやぎの・アーカイ部」のイベント『ってなに?』無事終了。

宮城野区の地元学を学び直すプロジェクト「みやぎの・アーカイ部」が、この2年間リサーチしたのが仙台駅東エリア。
20~30年前に“駅裏”と呼ばれた時代と、住みやすいまちと言われる現在の“駅東口”。この古くて新しいこの駅東エリアを、アーカイブ資料を見て懐かしむだけではなく、かつてのまちの営みや文化を若い家族に分かりやすく伝えるためには、何をどう表現すれば分かりやすいのか?が「みやぎの・アーカイ部」のテーマでした。
地元の人たちが普通に使っている言葉だけど、新たに住み始めた若い家族にはどういう意味なのか疑問に思っているのではないか?例えば、今は見ることができない「X橋」は、何がXなのか?とか。もしかしたら、その疑問に応えることで新たな交流が生まれるかも。それを展示の柱にしてみよう!ということで、『ってなに?』という問いをそのままタイトルにしたのが今回のイベント。

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アーカイ部部員さんが撮影した定点写真を展示することで、現在の場所と昭和時代の姿をリンクさせて見ることができたり(最近の写真から過去の姿を確認したり)、それらを地図とセットで見ることでお店の位置が分かったり。
また、20年前に榴岡小学校で取り組んだ、地元のお店に弟子入りするという「ゆうゆう弟子入り留学」の資料(映像・写真・手書きまとめ)をそっくりお借りすることができたことで、まちと人という地域の宝物に子どもならではの視点や気付きが加わり、イベント全体に“時間の変化”と“世代による視点”という厚みを持つことができたことも、大きな特徴のひとつ。

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この「ゆうゆう弟子入り留学」は、今やっている職場体験・商業体験とは異なり、地域で生活を営み、暮らしている人と関わることで、“生き方を学ぶ”というもの。
当時、榴岡小で「ゆうゆう弟子入り留学」を進めた白井浩先生は、町内会や学校の活動に熱心だった小西糸店さんの小西芳雄さんとの出会いが、それを実現させたと回想しています。そして、その小西さんは、「まちは時代により変化もするし老化もする。だから、これからのまちを未来ある子どもたちに託し“まちの若返り”を期待する」と子どもたちに伝える、まちを愛した方。
当時の子どもたちも、今や子育て世代となり、20年後の未来の場に立ってこのまちをどう見てるのだろう、白井先生の当時の想いも直接聴いてみたい、という部員の関心からこの度オンライン配信が実現しました。打合なしぶっつけ本番の1時間の収録!!とても楽しい時間でした、部員さんたちのリクエストに快く応えてくださった白井先生、ありがとうございました<(_ _)>

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約30年前、民俗研究家の結城登美雄さんが提唱した地元学。その中で「地元学とは、自分が暮らすまちの物語を探すこと、そしてまちの新しい物語をみんなで作りあげること」と記しています。
「みやぎの・アーカイ部」も、その教えに学び、みんなで新しい物語を今後も作りあげていこうと思っています。
次年度は「駅東エリア」と「原町」の二本立てで取組む予定です。
お忙しい中『ってなに?』にご来場いただいた皆様、ありがとうございました。手作り感たっぷりの展示品&サンドイッチマン看板等、スタッフ専用の特製黄色マスク、なかなか良かったでしょ?

仙台クロニクル「仙台駅」⑤ 仙石線の仙台駅

宮城電気鉄道(現JR仙石線)は、仙台駅前に乗り場があり、地下に降りて乗車した。この写真は、地下にあった時の仙台駅の写真。次の東七番丁駅は地上にあり、その間は地下区間だった。あまり知られていないが、仙石線は日本初の地下鉄でもある。

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河北新報夕刊「仙臺クロニクル 古地図と古写真で観る、原風景。」2021年2月16日掲載)

仙台クロニクル「仙台駅」④ 仙石線

私鉄の宮城電気鉄道は、1925(大正14)年に仙台~塩竈間が開通。その後、東進して松島観光や野蒜海水浴場の乗客などを乗せ、昭和3年には石巻まで全線が開通した。昭和19年、戦時買収により国鉄仙石線になり、現在はJR東日本の路線となる。

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河北新報夕刊「仙臺クロニクル 古地図と古写真で観る、原風景。」2021年2月9日掲載)

仙台クロニクル掲載写真【ネオン瞬く仙台駅前 (昭和30年代はじめ頃)】

雨に濡れる中に夜のネオンがくっきりと浮かび上がる。ひときわ高い「まるみつ」のネオンは、1953(昭和28)に4階建てとなった丸光デパート。その右は、かりんとうで有名だった菓子問屋丹六。きらめく夜景に、市民は伸びゆく都市を感じたことだろう。丸光はこの増改築を機に、「荒城の月」のミュージックサイレンを開始した。

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(写真/阿部幹夫さん 所蔵/風の時編集部)「仙台クロニクル」P24-25掲載


「仙台クロニクル」は仙台市内の主要書店または楽天市場にてお求めいただけます。
https://item.rakuten.co.jp/kazenotoki/10000019/

仙台クロニクル「仙台駅」③ 仙台市電

1923(大正12)年、都市計画指定都市となった仙台市は、主要街路と市電建設を急ピッチで進めた。1926(大正15)年、仙台駅前~大町一丁目間と、東五番丁~荒町間が開通。1928(昭和3)年には環状線、その後、長町線、北仙台線、八幡町線、原町線が開通した。

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河北新報夕刊「仙臺クロニクル 古地図と古写真で観る、原風景。」2021年2月2日掲載)

『仙台クロニクル』今朝の読売新聞で紹介していただきました

「仙台の変遷 写真集でー五輪に沸く駅前」という見出しで、今朝の読売新聞で『仙台クロニクル』を紹介していただきました。

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昭和24年から平成2年まで、赤れんがの宮城県庁舎や藤崎前の若いケヤキ並木の青葉通、木造二階建ての仙台駅舎など、109点の写真を掲載した『仙台クロニクル』は、“次世代に残したい昭和の仙台”をテーマに編集しました。

当時を知る世代の方々はもちろん、若い世代の皆さんや仙台に越してきた方々にも、ぜひご覧いただきたい写真集です。
西大立目祥子さん、写真提供者の熊谷正純さんによる写真解説、戦後仙台の年表付き。1,500冊限定販売 5,500円(+税)


仙台市内でお取扱いいただく書店は下記のとおりです。また、風の時編集部オンラインショップ(楽天市場)でもお求めいただけます→https://item.rakuten.co.jp/kazenotoki/10000019/


【仙台駅周辺】
ジュンク堂TR
TSUTAYA駅前
くまざわエスパル店
丸善アエル
ブックガーデン仙台北口店
火星の庭


【一番町周辺】
金港堂
あゆみブックス一番町
ヤマト屋三越


【仙台東部】
ツタヤやまとまち
ツタヤ荒井
熊谷書店
ヤマト屋東仙台店
ツタヤ利府


【仙台北部】
ゴコー小松島
未来屋中山
ブックスなにわ泉店
ヤマト屋長命ヶ丘
八文字屋泉店
八文字屋セルバ
蔦屋書店仙台泉店


【仙台南部】
紀伊國屋書店
協裕堂ブック
蔦屋書店富沢西店
未来屋名取エアリ店
ツタヤ仙台南店
宮脇書店


【仙台西部】
ヤマト屋八幡店
カネイリミュージアムショップ6(メディアテーク1F)
仙台市博物館ミュージアムショップ

「3.11定点撮影パネル2011-2021(仮)」

震災後の10年間、気仙沼から岩沼まで定点撮影した記録写真を、たくさんの方々に観てもらえるように、図書館、書店、市役所、町役場、公民館、市民センターなどを会場に「3.11定点撮影パネル2011-2021(仮)」公開展示したら良いだろうな。

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仙台クロニクル「仙台駅」② 二代目仙台駅舎

昭和初期の仙台駅および駅前の風景が写された絵葉書。左側の建物は1894(明治27)年に建てられた、木造二階建切妻屋根の二代目仙台駅。その後、数回わたり改修され、戦災で焼失。右側には1926(大正15)年に開通した仙台市電の車両が写る。

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河北新報夕刊「仙臺クロニクル 古地図と古写真で観る、原風景。」2021年1月26日掲載)